住民フォーラム「乗って残そう貴志川線」開催
開会挨拶
貴志川線の未来を”つくる”会 副代表 奥 重視
代表挨拶
貴志川線の未来を”つくる”会 代表 濵口 晃夫
来賓挨拶
- 衆議院議員 石田 真敏 氏
- 参議院議員 世耕 弘成 氏
- 衆議院議員 岸本 健 氏
- 和歌山市長 大橋 健一 氏
- 和歌山県議会議長 小川 武 氏
- 貴志川町長 中村 慎司 氏
(写真左より)
基調講演 『貴志川線存続の方策』
環境自治体会議(鉄道まちづくり会議)上岡 直見 氏
「貴志川線が残らんようではどこが残るんや!」と題し、貴志川線の現状認識とこれからの取り組みについて述べた。
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1.取り組み方について
- 鉄道の社会的価値を関係者(鉄道に携わる人、行政、そして沿線以外の人を含め)が認識することが重要である。
- 結局のところ「カネの話」になる。
- 上下分離方式の枠組みは不可欠
- 都市圏交通ビジョンの一環として鉄道を考える。
- 地域で支えるしくみ作り
- 行政と受け皿となる事業者がうまく連携をとることが重要になる。
- 地域で支える仕組みづくり
- 行政と受け皿となる事業者がうまく連携をとること。
- 駅の改善
- 希望あるピジョンを示す。(駅までのコミュニティーバスの活性化、駅の美化運動など)
2.廃線になったら・・・
- 車の排気ガスによるCO2の増加を招く。
- 国民一人当たりのガソリンの消費量の増加を招く。
- 障害を持っていたりお年寄りなど車に乗れない人は今電車が大きな役割を果たしているのにどうするのか。
- 鉄道が無くなり、自動車を使うとなると渋滞や環境汚染に皆が巻き込まれる。だから沿線住民だけの問題ではないのである。
- 貴志川線は貴志川全体、県内全体に便益が存在していることに留意しないといけない。
- また、上岡氏は福井県の京福鉄道の廃止の例を挙げ、大渋滞を及ぼしたという新聞記事を公開し、更に同地区はバスの利用は予想以外に減少したという例も挙げた 。
3.税金の使い道について
- 富山県の万葉線の例を挙げ、文化ホール利用者はは年間144,000人、美術館に関しては83,000人であるのに対し、万葉線の利用者は1,222,000人であることを述べ、利用人数的にも税金を利用するに値する人数であることを述べた。(文化ホールも美術館も税金で建てている)
- 道路は税金で作られているので線路も税金でまかなうのが妥当。
・・・上下分離方式を考えるべきだと述べた。
4.意識調査について
3大都市圏、地方都市圏をあわせ、全国計で約80パーセントの住民が他のサービスを低下させても税金を転用してもよいという意識調査としたとコメントし、また世論としては70パーセントの国民が鉄道は残したほうがよいとしているとの意識調査を発表した。
5.交通計画への市民参加
これまでは市民のライフスタイルを想定して最大公約数的な計画をしてきたが、これからは自分達が欲しい交通システムを計画していかなくてはならないと市民参加を呼びかけた。
特別発表
和歌山市立宮小学校3年4組のみなさん
貴志川線沿線に足を運んで調べたことや、沿線住民1,000人の貴志川線に対する意識調査の結果を発表しました。
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沿線にある伊太祁曽神社、竈山神社、日前宮、甘露寺、蛍の館に直接足を運んでいろいろ調べた結果を発表。
電車の運転席の模型をダンボールで作り、壇上で運転席の説明など電車に関することの発表。
1000人の意識調査
電車を利用するか |
・よく乗る 336人 ・たまに乗る 208人 ・ほとんど乗らない 157人 ・まったく乗らない 339人 |
電車がなくなると困るか |
・困る 678人 ・困らない 249人 ・どちらでもよい 166人 |
「なくなった困るのに、なんで利用する人がすくないのかと思いました。」
「多分、利用しないけれど利用する人のことを考えて、なくなったら困ると答えたと思います。」
という発言で会場を和ませた。
《 まとめ 》
お年寄りは自動車やバイクは使えません。雨の日も困ります。そして時間に遅れることも考えられます。だから貴志川線がなくなるのは絶対ダメだと思います。僕らも貴志川線があるからこんな学習ができました。
フォーラム
『乗って残そう貴志川線』をテーマとして、
和歌山高専 環境都市工学科助教授 伊藤 雅 氏をコーディネーターに進められた。
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写真左)和歌山高専 環境都市工学科 助教授 伊藤 雅 氏(コーディネーター)
写真右)環境自治体会議(鉄道まちづくり会議) 上岡 直見 氏
写真左)別所線の将来を考える会 代表 竹田 貴一 氏
写真右)路面電車と都市の未来を考える会 副会長 大井 俊樹 氏
交通弱者の立場にたって考えることが重要。
別所線の将来を考える会 代表 竹田 貴一 氏
鉄道は社会的な便益を持っている。
路面電車と都市の未来を考える会 副会長 大井 俊樹 氏
写真左)沿線住民代表 大阪府立大学学生(向陽高校出身) 狩野 佑介 氏
写真中)沿線住民代表 掛下 まゆみ 氏
写真右)貴志川線の未来を”つくる”会 代表 濵口 晃夫
交通弱者の立場にたって考えることが重要。
狩野 佑介 氏
子供が通学しているが電車がなくなればバイク通学。母親としてはこどもを危ない目にあわせたくない。
掛下 まゆみ 氏
本当に鉄道がなくなったらどうなるのか。数時間や数日ではないのですよ。住民は我慢できるのか。辛抱できるのか。危機感をもって切実に考えないといけない。
貴志川線の未来を”つくる”会 代表 濵口 晃夫
人を水の流れにたとえると、貴志川町には県道と貴志川線の2本の川が流れている。その川が一本なくなれば川の水はあふれでてしまう。と述べ、鉄道の必要性を述べ、みんなで力をあわせましょう。