地域の財産、貴志川線の永続をめざして
「公有民営化」への道を開こう

  1. はじめに
     令和4年度(2022年度)は、3年続いた新型コロナ感染症により大きな影響を受けてきましたが、昨年度末頃からの制限緩和により、外出自粛、海外旅行客激減などからの回復が見込まれ明るい兆しが見えてきましたが、乗車人員はコロナ禍前の約72%の150万人に止まり、令和4年度(2022年度)貴志川線の決算は、1,500万円の赤字となりました。
     コロナ禍に巻き込まれ、また社会状況の変化により、貴志川線利用からマイカーへの流出も多く、沿線の就業人口減少や少子化、道路整備の進捗もあいまって厳しい状況が続きますが、貴志川線は私たちのくらしを支える公共交通として、なくてはならない鉄道であることに変わりはありません。
     なくてはならないこの貴志川線を残し永続させていくため、私たちは貴志川線を応援する市民団体として、市民の力と行動力を高めて引き続き活動を行っていきます。
  2. 基本方針
     地域の財産であり、くらしを支える公共交通として「貴志川線」はなくてはなりません。社会状況の変化に対応して永続を確実なものとするには、行政と事業者、住民の総合力が発揮できるシステムとして、早急に「公有民営化」の実現を図る以外にないと考えます。
     私たちは、「公有民営化」の実現を最大の目標に掲げて活動を進めます。
     そのため、住民の利用促進とイベント開催等に取り組み、乗車人員250万人の実現をめざして和歌山電鐵、自治体、関係諸団体と連携して活動を進めます。
  3. 重点目標
    1. 「公有民営化」の実現にむけSNSによる気運の醸成と利用促進
    2. 快適・便利で利用しやすい貴志川線つくり
    3. 会員2,000人回復を目指し、組織の若返りによる活性化
    4. 大池遊園駅対向設備復活、日前宮前~神前駅間新駅設置
  4. 具体的な取り組み
    1. 市民の声を結集して活動できる組織つくりに取り組みます
      1. 会員拡大へ積極的に入会呼びかけを行います
      2. ボランテイアスタッフの登録と、活動への参加を進めます
      3. 会員限定イベント、増量回数券など会員特典の拡充を図ります
      4. 定例会への参加を呼びかけ、若返りと態勢の強化を図ります    
    2. 利用促進のため、貴志川線魅力発信へ電鐵と協働して取り組みます
      1. 若い力の活動参加へ、各大学、高校等と連携し多様な活動への協力と支援を行います
      2. 電鐵・つくる会の実態に見合った多様な分散型イベントを企画し具体化します
      3. 駅設備、ダイヤなど要望の集約と提言を行い、その実現をめざします
      4. 地域の催事に積極的に参加し、地域や各種団体との協働に取り組みます
    3. 広報、PR活動に取り組みます
      1. 会報発行、入会促進リーフレット作成、ホームページの活用、横断幕等の製作・掲出、SNS(ホームページ、Facebook、Twitter、Instagram)を活用した情報発信に取り組みます
    4. 地方鉄道の存続と活性化へ学習・政策活動に取り組みます
      1. 「公有民営化」等、交通政策の学習と情報収集に取り組みます
      2. 地方鉄道を守る運動を進める団体との交流を進めます